参考書 | comments(0) | - | 堀川紫野介 |
2019センター試験は終了しましたが、結果はいかがだったでしょうか。
日本史Bの平均点は63.54点でした。
さて、当ブログで「中核となる空母的存在の本」として推奨しています「日本史トータルナビ INPUT&OUTPUT900」が持ち込みOKなら何点を獲得できるかを検証してみました。
答えを先に言いましょう。91点以上を得点することができます。
あとの9点が気になるところでしょうが、実はその9点もカバーできるのではないかと思います。つまり満点を獲得することが可能です。
自分の知識をいったん空にして、一問一問を調べて正解にたどり着くか否かを確認しましたので、正確と思います。
センター試験は基礎的な領域を確認する問題と思いますが、少し変化球の多い問題も出題されていますので、一冊の参考書でカバー率がほぼ100%というのは素晴らしいことと思います。
まぁ、それなりに分厚い本だから当たり前と思うかもしれませんが、記載内容の水準がいいのだとお考えください。
さてさて、9点はどこかと申しますと、
■第1問の問3(配点3)
次の文の正誤の組み合わせを問う問題です。
○遣唐使である円仁が帰国の際に日本人の官人・水夫を配置しているか、新羅人の熟練した船乗りを雇用しているか。
⇒こんなん「日本史トータルナビ」にありますかいな。
○遣唐使には新羅人の通訳が随行しており、円仁の唐への残留計画を彼に秘密にしている。
⇒これも「日本史トータルナビ」にはありません。円仁と彼との関係に踏み込まないと難しいなぁ。
この問題は、文献と注意書きを読めば正解に辿り着きます。まさに古文の問題です。
■第2問の問5(配点3)
次の文の正誤の組み合わせを問う問題です。
○資料からは、那須地方の豪族層に、中国王朝にかかわる知識・情報が知られていたことを読み取ることができる。
⇒「日本史トータルナビ」に記述がありませんでしたので減点にしましたが、注意書きに「文章の中にある永昌は唐の元号です」と答えらしきものが書いてありますので、正解に辿り着けます。
○資料からは、大宝律令にもとづく官僚制や地方行政組織を読み取ることができる。
⇒この問題はいくら文献を読んでも正解に辿り着きません。文献の中にある「評」という字を見て、「あー郡評論争のこと聞いてるんや」と推理する必要があります。日本史トータルナビにも大宝律令以後に「郡」が使われていると記載がありますので、答えは「誤」であるとわかります。
この問題も推理力があれば、正解に辿り着くことができます。
■第4問の問3(配点3)
次の文の正誤の組み合わせを問う問題です。
○川名村と金尾村にまたがる採草地の所属をめぐる紛争は、近隣の名主2人と組頭二人によって仲裁された。
⇒「日本史トータルナビ」に記述がありませんでしたので減点にしましたが、古文の問題です。じっくり文章を読めば、正解に辿り着けます。
○この紛争の対象となった採草地は、当事者の両村で共同利用することで合意することになった。
⇒正解は「正」なのですが、「よく話し合って示談することになった」と書いてありますが、「共同利用することになった」とは書いてないんですけど…とほほ。
この問題は、正解に辿り着けないかもしれません。
ということで、「日本史トータルナビ INPUT&OUTPUT900」をマスターすれば、センター試験は満点に近いことがわかりました。
GMARCH・関関同立の入試問題とセンター試験の問題とは、少し傾向が異なりますが、ある程度は得点できていないとGMARCH・関関同立の合格は難しいですよ。
高1や高2の学生さんは、センター試験オンリーなら「日本史トータルナビ INPUT&OUTPUT900」を上回る参考書をマスターする必要がないってことがわかったと思います。この参考書がMAX中のMAXです。